ここでは、日々の独り言的なことから、技術と知的財産に関するコラムを掲載しています。 (更新不定期)
★私にとっての特許調査の原点 ~特許調査と天体探索における類似性~
「特許調査」と「天体探索」、一見、何の関係性もないように思われるかもしれません。
私にとって特許調査の仕事が面白いと感じ始めたころ、特許調査における一連の作業と、学生時代の研究テーマであった特定天体の探索におけるの一連の作業との比較において、ふと、類似性に思い当たる瞬間がありました。
キャリアチェンジを模索していたころに、社会に貢献できるような自身の知的好奇心を刺激してくれる仕事として、特許調査職の路を選んだと記憶しています。
そして、この「類似性」の気付きにより、私自身の特許調査という職に対するモチベーションはより高まったように思います。
特許調査とは、目的により実施する特許調査の種類が異なりますが、一貫して目的に合致する特許公報を抽出することです。
例えば、先行技術調査であれば、特許出願または特許出願審査請求をする前の段階において公知となっている特許出願があるか否かを確認するための調査であり、侵害予防調査であれば、想定する技術に関する実施行為が他社の特許権を侵害する可能性があるか否かを確認するための調査となります。
特許調査は、企業の知的財産における戦略を左右する重要な役割を担います。
一方、特定天体の探索は、観測において得られたデータの中から、アルゴリズムにより特定天体の候補を抽出し、その信憑性を解析により明らかにすることです。
そして、天文学における新たな見地へと繋がってゆきます。
なんとなく、特許調査と天体探索の類似性が見えてきませんか?
私にとって、特許調査における対象となる公報の抽出作業と、特定天体の探索と確定に至る作業との類似性において、自身の知的好奇心を限りなく刺激してくれるが故に、特許調査の仕事を続けているのだろうと感じております。
私見によるたとえ話ですが、かつて、情熱を抱いて新天体の発見を目指して観測・解析をしていたように、特許調査をご依頼してくださるお客様にとって有用な情報を提供できるよう、尽力して参りたいと考えております。
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